撮影機材や留意事項など
航空機を撮影するのに必要なものや留意しておくことです。
撮影に必要なものと設定
1.ファインダーとSAM(シャッター速度と絞り優先の自動露出、マニュアル)のモードがあるカメラ
・AF(自動焦点)なしでも撮れますがスキルとテクニックが必要です。
・上級者はAE(自動露出)なしのマニュアルやファインダーなしのLCDでも撮れますが難易度は高いです。
・撮影の難易度(簡単<難しい)は一眼レフ < ミラーレス一眼 << コンパクトカメラ(コンデジ)<< スマホです。
2.一眼レフとミラーレス一眼の主な差(悪い< 良い、2024年8月時点 新製品はミラーレス一眼が主流)
・ファインダーの見やすさ: 一眼レフ >> ミラーレス一眼
・画質と色味: 一眼レフ =< ミラーレス一眼
・AF(自動焦点)の精度: 一眼レフ < ミラーレス一眼
・高感度撮影の品位: 一眼レフ =< ミラーレス一眼
・バッテリーの使用可能時間: 一眼レフ >> ミラーレス一眼
・交換レンズの選択肢: 一眼レフ >> ミラーレス一眼
・大きさと重さ: 一眼レフ = ミラーレス一眼
3.35mm換算の焦点距離が50mm〜600mm程度の標準・望遠系ズームレンズ
・35mmとは銀塩時代の標準的なライカ版のフィルムサイズ(35mm × 23.5mm)です。
・デジタルカメラでは以下の換算値となり400mmのレンズはDXのカメラでは600mmに相当します。
1倍(等倍):一眼レフのフルサイズ(FX)
1.5倍:APS-C(DX)
2倍:フォーサーズ、マイクロフォーサーズ(4/3")
2.7倍:1"(CX)
4.1/500以上のシャッタースピード
・タクシングは25Km/h、離着陸は336Km/h以下ですが距離があるのでこの程度で止まります。
・ターボブロップ機やヘリコプターはプロペラやローターの動きを表現するため1/400以下にします。
・1/500以下のシャッタースピードでも撮れますがスキルとテクニックが必要です。
撮影の際に留意すること
1.展望デッキでは帽子やビニール袋などが飛ばされないように注意する
・エプロンやランウェイまで飛ばされてしまうと運航に影響が出る可能性もあります。
・海風などが強いときには思わぬ突風が吹くこともあります。
2.セキュリティ関連の施設や装置などは撮らない
・空港内のみでなく周辺地域にも保安・公安関係のものがあります。
・明示的に撮影禁止と掲示されている場合もあります。
3.見知らぬ他人(航空ファンも)は鮮明に写らないようにする
・個人情報保護法や肖像権への配慮です。
・展望デッキのスナップなどで個人を特定できない大きさならばOKです。
・もちろん本人の許諾を受けていればOKです。
4.展望デッキからの撮影ではフェンス(ワイヤータイプ)を曲げたりずらさない
・ワイヤータイプなので少しなら上下に広げても良いですが必ず元に戻して下さい。
・レンズフードの直径は大きいので外してから広げて下さい。
・常識的なレベルを越えるとガードマンから注意される場合も(壊れたら弁償)あります。
5.展望デッキでは陽炎の影響によりAFが正しくてもボケます
・陽炎が激しい場合はクレヨンしんちゃんの絵のようになります。
・陽炎は飛行機のAPU排気、メインエンジン排気、放射熱(誘導路、滑走路、海面と地上)、蒸発(海面)と大気の揺らぎによるものです。
・陽炎は風下の上方に拡散しながら流れ、風が弱いと滞留して影響が大きくなります。
・もちろん映像表現として活用する場合はOKです。
6.可能な限りレジが見えるショットを撮影する
・レジは民間機の識別番号で日本ではJAxxxxが標準です。
・レジを特定して検索すると航空会社や機種などが分かります。
・レジは主翼、機体後部や垂直尾翼などにあります。
・航空会社によってはノーズギアのカバーにレジの一部または独自の識別番号が書かれている場合もあります。
・FlyTeamにアップロードする際にはレジを求められます。
7.デジタル一眼レフの設定値変更
デジタル一眼レフの設定値は多種多様でカメラの性格(向き、不向き)をカスタマイズ(撮影者の目的や意図に向けたものに)できます。
初期設定値(出荷時またはリセット後)はメーカーのポリシーや汎用性などにより決められていて、航空写真に向いていない設定値も珍しくありません。
このため、取扱説明書を確認して初期設定値を変更することが必要です。
以下は、Nikon Z50の変更例です。(*** 航空写真に必須 ** 推奨 * 目的による)
セットアップメニュー
地域と日時 日時の設定*** 現地時間に整時
ファームウェアバージョン*** 最新版に更新
再生メニュー
再生画面設定 統合表示** チェック
撮影直後の画像確認*** オフ
撮影メニュー
撮像範囲設定*** DX
画質モード*** FINE
画像サイズ*** L
ピクチャーコントロール* NL
色空間* sRGB
アクティブD-ライティング** L
測光モード** マルチパターン測光
フォーカスモード* AF-A(日中)
フォーカスモード*** AF-S(夜間)
AFエリアモード*** ワイドエリアAF
カスタムメニュー
a1 AF-Cモード時の優先*** レリーズ
a2 オートエリアAF時の顔と瞳認識*** OFF
a5 フォーカスポイント循環選択*** OFF
b3 中央部重点測光範囲*** 8mm
d6 連番モード* ON
d8 格子線表示** ON
d10 連続撮影中の表示** OFF
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